かぜに効く薬はない

「かぜに効くくすりはない」 最近はいろいろなところで書かれているので知っている人も多いとは思いますが、かぜはウイルス感染症なので、特効薬はありません。(インフルエンザは別です。) にも関わらず、かぜの薬をくださいという患者さんは後を絶ちませ…

医者の聴きたいことと、患者の言いたいことにはズレがある

診察の場面で、医者の聴きたいことと、患者さんの言いたいことが食い違うことがあります。本当は、患者さんの話にじっくり耳を傾けるべきなのですが、何しろ医者は忙しい。短時間で、診断と治療に必要なことを要領よく聞き出そうとします。それに対して患者…

薬の副作用は医者のせいではない

どんな薬でも、添付文書を見れば、副作用が細かい字でびっしり何行、あるいは数ページにわたって書き込まれています。薬には副作用がつきものです。 たまたま処方してもらった薬で副作用かもしれない症状があったとしても、それは処方した医師の責任とは言え…

医者は「何を食べたらいいですか」には興味がない

患者さんからよく、「何を食べたらいいですか?」と聞かれます。多くの医者はこう言う質問に対してはとても冷たく答えるでしょう。「特にありませんよ。」これには双方、問題があるように思えます。 患者さんは「これを食べれば病気がよくなる」「これを食べ…

専門外のことには全く関心がない医者が多い

自分の専門領域のことにはプライドをかけて真剣に取り組みますが、専門領域外のことには全く無関心な医者が多いのは事実です。たとえば血圧の専門医が、細かな薬の組み合わせで芸術的に1mmHg単位の血圧の調整をしていて、大きな癌が進行するのを見逃していた…

勤務医は自分の専門領域(だけ)は全力で取り組む

病院の勤務医は自分の専門領域のことには、プライドをかけて正確に診断し、治そうと全力で取り組んでいます。だから、ヘタな心配をする必要はありません。こんな要求をしたら失礼かな、とか、何かお礼をしなくてはいけないんではないか、とか。全く心配する…

医者にとっては当たり前-0

医者にとっては当たり前なのに、患者さんにとっては、「えっ、そうなの」という事柄が結構たくさんあるものです。ごくふつうの病院勤務医の私と、医療界とは無縁の妻の会話から生まれた、「診察室あるある」をエッセイ風にまとめてみます。あなたが患者の立…